ゲーム的リアリズムの誕生 動物化するポストモダン2
ゲーム的リアリズムの誕生~動物化するポストモダン2 (講談社現代新書)
- 作者: 東浩紀
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2007/03/16
- メディア: 新書
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昼休みに(仕事中じゃないよ!ホントだよ!)ネットサーフィンしてたらポストモダンについての記事をみつけて「あ!まだ動ポモ2読んでねーわ!」と急に思い出して、帰宅して本棚をひっくり返したのであります。
内容は、ラノベ、美少女ゲーム、文学のある作品にスポットを当てて、モダンとポストモダンを対比しつつポストモダン的に解釈していくもの
読了後、いま現在の自分についても感じるところがあった
確かに大きな物語、イデオロギーは失墜しているように実感としてある
ポストモダン化が進み、多様性が認められ、選択肢が増え、自由度が増したように感じる
しかし、振り返ってみれば(いや、振り返るまでもなく)指針となるようなイデオロギーなどは周囲にはなく、何をしてもいいと言われてきたよに思う
とくに親や教師は"自由であること"を善であるとしてプッシュしていたように思う
「アタシたちの時代は・・・」で始まる百姓根性丸出しの発言がそれだ!
21世紀の現代と「アタシたちの時代」は明らかに時代背景が違うのにも関わらずそれを繰り返す!
かつて(親や教師のいう「アタシたちの時代」)はまだイデオロギーがあった
テレビ、新聞レベルの情報が世間の共通認識(常識)であったのだろう
現在では情報ソースは多様で自分の常識が世間の常識にはならない、まさにイデオロギーの失墜したポストモダンの時代なのである!
だから最近の若者(草食系しかり、ぶら下がり社員しかり)は選択肢が無限にある(親や教師の時代では幸せなことだという)にも関わらずやる気がないとか言われるのである
なぜならイデオロギーがないから!
カリスマもいなければ天才もいないから!
高度経済成長的な右肩上がりの思想など実感できない!
選択肢から選択するフィールドには立たず、そもそも選択するかしないかを選択するのである
本書で取り上げられた例のようにゲーム的なループに捕われていることを選ぶものもいれば、ループから抜け出そうとするものもいる
またそれ以外の選択を選ぶものもいるというまさにポストモダンな時代が現代である
と、こんなことを感じた秋の夜!
読んでて舞城王太郎の「九十九十九」が読みたくなった!
あと清涼院流水の「ジョーカー」も!
メフィスト賞とった「コズミック」より「ジョーカー」の方が好きだな!
(「カーニバル」は勘弁してください!)
- 作者: 舞城王太郎
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