京極夏彦 - 狂骨の夢

文庫版 狂骨の夢 (講談社文庫)

文庫版 狂骨の夢 (講談社文庫)

百鬼夜行シリーズ第3弾

もの凄いボリューム(1000ページ超!!)に圧倒されるも、会話が多くてスムースに読み進められる

ただ、分厚くて持ちづらいんだが…


今回は超能力探偵の榎木津が活躍する場面が多く、

「お!榎サンにより解決か!?」

なんて淡い期待をもっていたが、結局、京極堂による憑き物落としが行われ解決に至るのである

憑き物落としの最中、伏線が回収される様はまさにカタルシス

あれほど広げた風呂敷、複雑怪奇な伏線をよくまとめるものだなぁと毎度関心する

衒学的っつうの?ペダンチックっつうの?
とにかく京極堂による薀蓄には圧倒される

妖怪に限らず、文化人類学、宗教、精神分析などの社会科学や自然科学に基づいて事象を捉えているので説得力がある

探偵榎木津にも頑張ってもらいたいところだが、
今後、探偵による解決編は用意されているのだろうか?

期待して待つのみである